急な資金調達が必要になってしまいました。
資金調達にはどのようなものがあるのかな。
また、今の自社に合った資金調達の方法は?
この記事を読むと、資金調達の種類3つが理解できます。
また、今選ぶべき資金調達の方法が選択出来るようになります。
資金調達の種類3つとは
資金調達と聞くと、ほとんどの人が『銀行借入』をイメージするのではないでしょうか。
例えば、財務状況の悪化でこれ以上銀行借入をおこすことができない。
借入できる状況ではあるものの、審査に一か月もまてない。
など、『銀行借入』一つしか資金調達の手段がなかったとしたら、困ってしまう人が沢山でてきてしまいます。
そこで、資金調達の3つの種類について解説していきます。
- 会社の【資産】を資金に変える「アセット・ファイナンス」
- 借りて【負債】によって資金調達をする「デッド・ファイナンス」
- 会社に【投資】をしてもらい資金調達をする「エクイティ・ファイナンス」
アセット・ファイナンス
一番シンプルな資金調達方法となります。すでに会社が保有している資産を売るという方法です。
資産を売れば売却代金が支払われるので、その売却代金が資金調達となります。
会社の【資産】を資金に変える「アセットファイナンス」
- 売掛金を回収する
貸し倒れまではいかないけれど、入金サイトを過ぎてもいまだに回収されていない「売掛金」がある場合は、早急に回収しましょう。
得意先がいくつか支払いを滞納している場合は、支払い順位をあげるためにうるさく連絡や訪問をしましょう。
貸し倒れになってしまった場合、回収活動をしていないと必ず後悔します。入金日に入金のない得意先には次の日には連絡する癖をつけましょう。
- いらない在庫を処分する
在庫を処分することで処分代が資金調達となります。
また、在庫を管理する場所や、人のコストもなくなります。
- 売掛債権(ファクタリング)を売る
売掛金を回収するには、入金サイト(30日~90日)を待たなければ、現金化できません。
ただし、債権を買い取ってくれる【ビートレーディング】に手数料を支払うことで、入金サイトを待たずに現金化することができます。
- リースバック
会社経営者や個人事業主の持ち家を売却します。売却額を資金調達となります。
売却と同時に賃貸契約をむすび、家賃(リース料)を払って住み続けられます。
家族や知人、近所の人、会社の人に知られることなく、住み続けることができます。そして、資金ができたら再び買い戻すこともできます。
- 保険契約を解約する
資産にある「解約返戻金」が保険契約を解約することで資金調達できます。本当に必要な保障に対しての保険を解約してしまうとリスクとなります。
解約しても問題ない保険契約を解約しましょう。また一本しか保険に入っておらず、保証が必要で解約できない場合は「契約者貸付」を利用しましょう。
- 営業権を売る
営業権の譲渡で資金調達することができます。
デット・ファイナンス
資金調達の難易度は比較的低く、多くの関係先から資金調達ができます。負債を増やして資金調達を行います。
借りて【負債】によって資金調達をする「デッドファイナンス」
- 政府系(国や地方公共団体)で借りる
日本政策金融公庫などで借入をすると低金利で、審査が通りやすく、また無担保、無保証人で借りられる場合があります。
- 銀行融資
銀行融資には、保証協会付き借り入れと、プロパー融資があります。
保証協会付き借り入れですと、保証協会に「保証料」を支払います。プロパー融資を利用できる会社は、長年の返済実績による信頼がある会社となります。
- ビジネスローンを組む
保証協会付き借り入もできず、もちろんプロパー融資も受けられない場合は、審査の甘いビジネスローンで借入を検討できます。ただし、審査が甘い分金利が高くなります。
- 手形割引をする
手形の期日をまたずに、「割引料」を支払って、期日前に現金化することができます。
- 借り換えをする
既存の借入金を返済して、新たに同額もしくは、上乗せして借入をおこすことで、新規借り入れが既存借入金より金利が安いと金利分資金が出ていかなくなる。また、上乗せして借入をおこすことで一時的な資金調達ができる。
- リスケジュールをする
既存の借り入れ条件を変更してもらうことで、半年、もしくは一年金利のみの支払いにすることで、元本分×期間の資金が手元に残る。
エクイティ・ファイナンス
投資を受けることによって資金調達を行うのが特徴です。
ほかの資金調達方法と比較して分かりにくい場合がありますが、上手に活用すれば経営をより安定させることができる可能性があります。
会社に【投資】をしてもらい資金調達をする「エクイティファイナンス」
- 第三者割当増資
「第三者割当増資」とは、既存の株主ではない第三者に新株を発行して増資をする資金調達方法です。
「第三者に株を売る」ので、増資に応じてくれた引受人から振込まれたお金が会社の資金となります。
- ベンチャーキャピタル
ベンチャー企業に出資して、ベンチャー企業が上場する時に出資資金を回収して、利益を上げる投資専門会社です。
ベンチャーキャピタルは、将来の高い事業内容や市場をもって、将来上場した時に株価が何百倍に上がる事を狙います。
- エンジェル
エンジェルとは、個人投資家を指します。
- IPO
資金調達の最終的なゴールとされることが多いのがIPO(株式公開・上場)です。
上場するということは、取引所で自社の株式が売買されるということになります。
個人投資家が株を購入するので、大きな金額の資金調達が直接金融で可能になります。
- クラウドファンディングを活用する
クラウドファンディングは、購入型、投資型、金融型【クラウドクレジット】と種類があります。出資者へのリターンや、資金調達の仕組みの違いがあります。直接個人投資家から出資を募る仕組みです。
- 新株予約権(ストックオプション)
以前は大企業が多かったと思いますが、現在ネット系のベンチャー企業を中心に、優秀な人材を採用するために「新株予約権(ストックオプション)」を発行する会社が増えています。
新株予約権(ストックオプション)は、あらかじめ設定した価格で新株を購入できる権利のことを言います。
株価が安いときに予約権を持っていれば、その会社が成長して上場したときに以前の価格で購入して、すぐに売却すれば、一般社員であっても高額な資金が手に入ります。
これをモチベーションとして人材採用に利用する会社が増えています。
- 従業員持ち株会
従業員持ち株会というのは、従業員が毎月一定額を給与から天引きして、その金額で会社の株を購入する仕組みのことです。
社員が自社の株を持つことで、モチベーションの向上につながるとともに、毎月安定した資金調達ができることになる。
- 事業譲渡M&A
会社の事業部門を売却する、子会社を売却するという形で資金調達することも可能です。
事業の一部を売却することも、事業部を売却することも、会社をすべて売却することも、株式の一部を売却することも可能です。
まとめ
資金調達の3つの種類からの、3つの種類を深堀りして解説しました。
今のあなたの会社、事業にぴったりの資金調達方法は見つかりましたか。
この記事を読む前と、読んだ後では選択肢が増えたことで、スムーズな資金調達に繋がるはずです。
今日と明日、今日と一年後では、資金調達方法も変わって当たり前です。
事業をしていると良い時期、悪い時期があります。
当然、資金が必要になる場面もでてきます。その時、今回は選択できなかったとしても次回はその選択ができるよう資金調達においてもレベルアップを図る必要がありますよね。
一番よい資金調達方法を選択して、少しでも資金が手元にのこり安心できると良いですね。
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